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​貿易展望だよりNO.18 YANGON港AWT扱い貨物にはご注意を!!  
 
 私が知る限り、現時点でYANGON港のポートターミナル運営会社であるASIA WORLD TERMINAL(以下、AWT)は米国財務省外国資産管理局(OFFICE OF FOREIGN ASSET CONTROL、以下、OFAC)のSDN(SPECIALLY DESIGNATED NATIONALS AND BLOCKED PERSONS)に指定されており、米国政府の経済制裁の対象となっています。
 
1.SDNに指定されるると・・
 
1)何等かの形でAWTと関りのある取引(注)であって、かつ、
2)米ドル建てであって、米国在の金融機関経由の送金の授受はできない
・・とされています。一般に言われている再輸出規制とは、監督官庁も規制内容も異りますので、ご注意ください。
 
2.SDNかどうか・・
 
 そこで、次に、皆様が取引しようとする先がSDNかどうかをチェックしていく必要があります。それには、下記のURLにて確認していってください。
http://www.treasury.gov/resource-center/sanctions/OFAC-Enforcement/Pages/OFAC-Recent-Actions.aspx
 ここには、SDNがアルファベット順に記載されています(以下、SDN LIST)ので、容易に見付けることができます。但し、頻繁に“a.k.a.”という用語が出てきますので、ご注意ください。これはalso known as・・の省略形で、別名では・・という意味になります。
 従って、名前が一部でも一致した場合は、SDN と見做される可能性がありますので、これまたご注意ください。一方、AWTはYANGON港の約60%の貨物を取扱っているといわれていますので、YANGON港揚げ貨物の場合はAWTの扱いでないかどうか慎重にチェックしていくことが望まれます。
 
3.没収される訳ではない
 
 しかしながら、不幸にして当該資金が米国の金融機関でブロックされたとしても、米国政府に没収される訳ではありません。その場合は、31 C.F.R. 501.807(米国連邦行政規則集の31巻の501.807) に従い、SDNの解除をOFACに文書で申請することになります。
 OFACは、この場合、“OFAC INVESTIGATES AND ASSESSES SUCH REQUESTS ON A CASE-BY-CASE, TAKING INTO CONSIDERATION THE FACTS AND CIRCUMSTANCES SPECIC TO EACH INDIVIDUAL OR ENNTITY (以下、省略)”・・とされていますので、SDNが解除されるかどうかは、提出する文書がいかに説得力があるかどうかに掛ってきましょう。なお、OFACは書面で結果を報告してくれることになっています。
 なお、SDN は、頻繁に改訂されますので、定期的にOFAC のWEB SITEをチェックすることが必要です。
                                以上
 
注:この場合、契約の当事者のみならず、物流面での関係者であってもSDNに指定される可能性がありますので、ご注意ください。
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